8 交通事故訴訟を行う被害者側弁護士には、医療に関する知識が不可欠です。
交通事故に関する裁判はとても難しい裁判です。保険会社の医療問題スタッフ、保険会社の依頼した医師、保険会社の代理人弁護士が、裁判を医療問題にしてしまうからです。
他方、被害者の主治医は裁判には協力してくれません。被害者の依頼を受けた弁護士は1人で保険会社側と闘わなければなりません。従って、被害者の弁護士に医療に関する知識がなければ勝負になりません。
私は、この10年間程、交通事故の事件を受任するたびに、専門書を参照し、インターネットを利用して、実践的な医学知識の収得に努力してきました。その結果、現在では、保険会社側の主張立証を、医学的根拠がある場合には十分に打ち砕くことができる力を身につけたと自負しています。取扱例の中には医学的に難しい事件がありますが(取扱例2、3)、全て私1人で考え、主張・立証を行い、裁判所の理解を得ています。