統一協会に賠償命令
違法な勧誘 元会員勝訴 札幌地裁


 統一協会の元女性会員二十人が、違法な勧誘で入信させられ、献金を強要されたとして、統一協会などを相手取り総額約九千二百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が二十九日、札幌地裁であり、佐藤陽一裁判長は「宗教であることを秘匿した組織的な勧誘は信仰の自由を侵害する恐れがあり違法」として、統一協会に総額約三千万円の支払いを命じました。
 これを含め、全国で十件起こされた「青春を返せ」訴訟のうち、元会員側が勝訴したのは二件目。
 判決によると、統一協会は宗教であることを否定しながら、教義とは関係ない因縁話によって不安をあおるなどして、原告らを段階的な教育プログラムに勧誘。原告らは個々の勧誘に納得して応じたものの、佐藤裁判長は「全体を見ると、財産の収奪などを目的とした組織的、体系的な活動」と断じました。原告側代理人の郷路征記弁護士は「統一協会の勧誘が信仰の自由を侵害していると認定した。事実上の違憲判決といえる」とのべました。

[赤旗 2001年6月30日]


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